創業者正田貞一郎が、機械製粉を行う近代的企業として1900年に館林製粉株式会社を創立したのが、日清製粉グループの始まりです。以来、「信を万事の本と為す」「時代への適合」を社是に、常に社会課題と向き合い、「健康で豊かな生活づくり」に貢献してきました。現在は、長期ビジョン「NNI “Compass for the Future”」で掲げる目指す姿“未来に向かって、「健康」を支え「食のインフラ」を担うグローバル展開企業”の実現に向けてさまざまな取組みを推進しています。
1890-1930s
我が国において、まだ水車製粉が主流だった明治中期、機械製粉の将来性にいち早く着目し、1900年に館林製粉株式会社を設立。機械製粉の先進技術や品質管理、経営手法を欧米に学び、高品質な国産小麦粉の生産を開始しました。また、製粉事業に関連する「イースト」や「篩(ふるい)」事業の国産化のため、新会社を設立しました。
信為万事本
創業者である正田貞一郎は、「事業はつねに社会と結ぶことを念頭に。自分1人が儲けることを考えると事業はけっして長続きしない。すなわち信は万事の本である(信為万事本)」という言葉を残しています。創業当初から変わらず、企業の社会的責任と持続可能な成長に向けた想いを受け継いできました。今後、更なる発展を図るうえでも、この想いは変わることはありません。
創立当時のオリエンタル酵母工業(左)とNBCメッシュテック
創業者正田貞一郎が「館林製粉株式会社」設立
「日清製粉株式会社」を合併し、本社を東京に移転するとともに普遍性を込めて社名を「日清製粉株式会社」に改めた※
※“日清”という言葉は、海外を視野に入れているということを示し、明治後半期に好まれた
日本の製粉事業の発展を考え、正田貞一郎が最新技術の粋を集めた鶴見工場(臨海大型工場)を建設
国産イーストのパイオニア「オリエンタル酵母工業株式会社」を設立
「日本篩絹株式会社(株式会社NBCメッシュテックの前身)」を設立。小麦粉の品質向上のため、製粉事業に不可欠な篩絹を国産化
1940-1960s
終戦から4年という短期間ですべての工場の復興を実現すると、小麦粉の更なる品質向上のため、最新鋭設備を5年で全工場に完備。戦後はパン食と小麦粉製品の普及を推進し、高度経済成長期に差し掛る時局では、食文化の根底にかかわる製粉事業を中核としつつ時代の変化に即応して、新しい分野に進出して経営の多角化を推進しました。
飛躍的に小麦粉の品質を向上させるため、最新鋭設備「ニューマチックミル(空気搬送方式)」を全工場に導入
小麦の研究ノウハウを生かして医薬品の製造及び販売を開始
「日清フーズ株式会社(株式会社日清製粉ウェルナの前身)」を設立、家庭用プレミックスの製造・販売に着手
「日清化学株式会社(現:日清ファルマ株式会社)」を設立
世界初、コエンザイムQ10の量産化製法の開発に成功
1970-1990s
ライフスタイルの変化に合わせた「時短調理」や「冷凍食品」等の新しい技術開発に挑戦するとともに、エンジニアリング、中食・チルド事業等の事業の多角化を継続して推進。また、経済のグローバル化を見据え、海外における生産拠点(タイ、カナダ)を新たに設置しました。
「日清エンジニアリング株式会社」を設立
「冷凍めん製造法」の特許を取得し、その後冷凍めんの専用粉を開発。多くのメーカーから支持を受け、冷凍めん業界をリードする存在となる
「マ・マー スパゲティプロント」発売 ゆで時間の短縮を実現
カナダの製粉会社「ロジャーズ・フーズ Ltd.」を買収。
日本企業として戦後初の海外製粉事業を展開
中食・チルド事業に進出
2000-2020s
創業100周年を機に分社化。2012年に先進国最大の製粉市場である米国に進出して以降、積極的に海外事業を加速しています。一方国内では、伸長する中食・惣菜市場に対応すべく、総合中食・惣菜メーカーであるトオカツフーズを子会社化するなど、積極的に中食・惣菜事業を推進しています。2018年には長期ビジョン「NNI “Compass for the Future”」を策定し、更なる成長を目指しています。
創業100周年を機に更なる「価値」を創造するため分社化
中食・惣菜の中核会社として
「イニシオフーズ株式会社」を設立
米国の製粉会社「ミラー・ミリング・カンパニー LLC」を買収し、先進国最大の製粉市場である米国市場へ進出。2014年に4工場追加買収し、生産能力シェア全米4位に
調理麺等の製造・販売を行う「株式会社ジョイアス・フーズ」を子会社化
長期ビジョン「NNI “Compass for the Future”」策定
総合中食・惣菜メーカーである「トオカツフーズ株式会社」を子会社化
豪州の「アライド・ピナクル Pty Ltd.」を買収し、オセアニア最大の製粉会社へ